日時:平成29年6月22日(木) 15:20~16:50
場所:山ノ内町立西小学校
講師:石田好広先生(目白大学人間学部児童教育学科教授)
主催:山ノ内町立西小学校
共済:山ノ内町観光商工課ユネスコエコパーク推進室、信州ESDコンソーシアム
参加者:19名(うち教職員12名,コンソーシアム2名)
志賀高原ユネスコエコパークの町,山ノ内町では,すべての小中学校がESD活動に積極的に取り組んでいます。これはESDが,ユネスコエコパークの目指す「持続可能な地域づくり」の鍵になると考えているからです。そこで今年度から,ユネスコエコパークの取り組みとコラボした教職員向けESD研修会を実施することになりました。
研修の第一回目は,山ノ内西小学校で開催しました。西小学校は,統合した北小学校とともに,この3月に正式にユネスコスクールに加盟したところで,今まさにESD熱が高まっているところです。
講師の先生は,中部地方ESDセンター(こちらもこの7月に正式に立ち上げとなる,ホットなESDステークホルダーです)にご紹介いただいた目白大学人間学部児童教育学科教授の石田好広先生。以前に東京都内の小学校の校長も務められていた方で,あの「ESDカレンダー」の仕掛け人でもあります。
研修ではまず,山ノ内町ユネスコエコパーク推進室の荻原先生から,ユネスコエコパークの概要と,ESDにかける期待についてお話いただきました。実は荻原先生,以前に西小学校の校長を務められていた方で,経験者にしか語れない現場のお話は聞き応えがありました。
続く石田先生のESD研修では,ESDのこれまでの経緯と必要性,ESDの構成概念や重視する能力や態度,グローバル・アクション・プログラム(GAP)と学校教育との関わり,新しい小学校学習指導要領とESDとの関連,小学校での教科連携と地域の特色を活かしたESD実践,国連持続可能な開発目標(SDGs)との関わりなど,盛りだくさんの内容について解説いただきました。
中でも印象に残ったのは,やはり石田先生が提唱されたESDカレンダーについてです。これまでESDカレンダーは,ESDの授業を計画的に進めるために事前に作るもの,というイメージを持っていました。しかし石田先生のお勧めは,ESDカレンダーを職員室の壁に貼っておいて,授業の度にコメントを書いて,後で見直すというもの。教科横断的なカリキュラムの中で,ESDの視点を意識するための「見える化」ツールとしての位置づけと,子どもの自発性を引き出す『予定調和的ではない』授業の両立は,目からうろこが落ちる思いでした。
最後の挨拶の中では教頭先生が,ESD大賞を目指すと宣言されました。信州ESDコンソーシアムでは,西小学校のESD大賞受賞を全力で応援していきます。